良かったです!!佐々木、イン、マイマイン!!
それなりに厳しい世の中を上手に生きていける人、苦労せずにという意味でなく。周りとのバランスを取れる、それも能力の一つではないかと思います。
主人公の友人佐々木はそんなパランス感なんて、なんだそりゃ?なカッコイイ男です!!綱渡りを皆が両腕広げて、やじろべえ宜しく平衡感覚を手繰りながら生きる中、クラウチングスタートで全力疾走で駆け抜けるかのような清々しさ!!男が目指す男像!!
疲れた主人公が、高校時代の友人佐々木を思い出しながら、今を模索する映画です!!
難しそうなことは抜きです!誰にでもある青春風景を、思い出せ、思い出せよ!!もう、心がギュっとなりました!
高校時代、皆に囃されると何処でも全裸になってしまう佐々木。机の上にたち、人垣を作り、「佐々木!佐々木!佐々木!」の掛け声で服をどんどん脱いでいく、踊りながら!その瞳は虚空を見つめ、愁いと熱量を帯びています。
まるで邪教の風景!!
加速する佐々木コール。その風景を冷ややかに見つめる全女子生徒!この男女の温度差が、分かるな〜、という感じです。アホでウブな男子学生はそうすることによって、女子学生にイニシアチブをとったような得意気な空気を密かに醸し出します。女子学生はそれを見て、呆れ模様、アホか。先生を呼びに行く始末!
非常に上手に高校の空気感が作れていますね!
印象深いのは佐々木が、カラオケで女の人と出会うシーンです。ナンパはしたくない、けど声をかけたい。ナンパと思われないように声をかけるにはどうしたら良いか、悩みます!結果、ナンパと呼ぶには不完全な、出会いと呼ぶには最高な形を見つけます!!こんな出会いは、不細工だけど素敵です!!
ラストも笑っちゃうような、でもありえなくないような、こみ上げるものになっています!賛否両論あると思いますが、このラストに私はぶち上がりしました!!
劇中何処かにKing Gnuの井口さんが出ていますので、役者としての空気感も味わえますよ。
良い青春、悪い青春、なんともない青春。各々が駆け抜けて今がある。青春は人の根っこになる、一回だけある季節です。いつだって青春に戻れる!なんてのは、無いです。若々しいだけか、熱量を持って生きてるというだけで、青春では無いです。
そんなにあってたまるかよ、青春が。
何か思い出せるかもしれませんね。この映画で。