わたし。みました。

最新作に疎い私が、一昔前の作品を見て、感じたままお伝えします。

すばらしき世界 *人の裏表合わせて一枚*

すばらしき世界

 

良いです。現代社会を表しているような話でした。

 

出所→苦悩→荒れる→後戻り→辛抱→待っていたのはすばらしき世界

 

刑務所から出てきた、元ヤクザの話でした。最近は法律が厳しいらしくヤクザに関わりのある人、昔あった人の社会への復帰、参入がかなり難しいらしいです。一般的にいえば、悪事をなして生活しているというイメージがありますので、自業自得なのかなと思いました。が、更生して生活をしていこうという人に対してはかなり厳しい現実か待っている事をしれました。

 

役所広司が主人公三上を演じます。真っ直ぐな男です。ですが、大きな声をすぐ出すし。絡まれている人を、助けたりもしますが、悪い奴らを過剰に痛めつけてしまったりと、熱いものが三上の体には滾っていますね!

 

決して良い人間とは、言い切れないのですが、悪いやつではない。要は難しい人間です!!

 

人間は誰しも良い面、悪い面の2面があると思います。その両面を見て、付き合っていける、付き合えないの判断をしていると思います。

 

でも、元犯罪者やヤクザとなると、その事実だけでその人となりに対してバイアスがかかってしまうと思います。今は、こんなに優しいけど、元ヤクザなんだよな…。いつ怒るか分からないよな…。

 

等々、ちゃんと向き合って付き合おうと思えば思うほど、付き合い方が分からなくなっていく時が多いと思います。

 

人それぞれに、出会う前の過程があり、その人を作り上げた環境や出来事があるわけで、そういう部分を考えてしまうと、一概に悪い奴め!とは、言い切れませんし。逆に、いい奴だな!とも言い切れません。

 

そんな燻る思いを、三上の周りの人たちは感じさせません。ぶつかりながらも、一般の社会の人たちと三上が依り合っていく映画です。

 

作中、三上が元のヤクザに戻ろうか悩んでいるとき。言われます。

 

一般の社会なんて、辛抱の連続で、耐えたところで面白いことがあるわけじゃない。それでも皆そうやって生活をしているんだ。

 

なんだか、当たり前の事を普通の言葉で言われただけなのですが、ガツン。ときました。

 

かなり良い映画です!!!原作もあるらしいので気にして見てみたいと思います!

 

 

因みに、原作の「身分帳」の主人公の名前は創作なのですが、映画の主人公・三上の名前は「身分帳」の元となった方の本当の名前らしいです!

 

監督の西川美和さんが、もし本人からクレームがあったら、是非お会いしてお話を聞きたいからだそうです!!

 

なんか、いいっすよね!